レバレッジは高いと危険?
突然ですが、レバレッジが高いと聞くとあなたはどの様に感じますかね?
投資をよく知らない人達からすると、危険、ギャンブルなんてイメージされるのではないでしょうか?
”レバレッジが高い=危険”というイメージがFXにはついていますが、それは誤解です。半分正解かもしれませんが、半分は間違っていますね!
さりげなく使われますが、レバレッジという言葉は異なる二つのものを指している時があります。
それは、最大レバレッジと実効レバレッジです。
最大レバレッジは高い方が安全ですが、実効レバレッジは高いと危険です!
最大レバレッジは高い方が安全!!
まずは、最大レバレッジから行きましょう!
よく海外口座では最大レバレッジ888倍や1000倍と謳っているものがあったり、国内ブローカーでは25倍とか言われるやつです。
ブローカーには最大レバレッジと言うものがそれぞれ設定されており”レバレッジ”と略して呼ばれることがしばしばですが、このレバレッジは高い方が比較的安全です。
最大レバレッジに関しては高い方が、証拠金(借金の担保の様なもの)が少なくて済むので強制ロスカットの水準が下がり、同じ運用資金と通貨量で取引した場合にはレバレッジ25倍の国内ブローカーよりも強制ロスカットがされにくくなります。
それは、なぜなのか説明しますので、下の図をご覧ください。
こちらは、口座残高10000円、1ドル=100円とした場合にドル/円のポジションを1000通貨持った時のレバレッジ25倍と1000倍の状態を比較したグラフです。
最大レバレッジ | 25倍 | 1000倍 |
証拠金 | 4000円 | 100円 |
余剰資金 | 6000円 | 9900円 |
口座残高 | 10000円 | 10000円 |
レバレッジ | 10倍 | 10倍 |
図の様に最大レバレッジ25倍の場合は4000円が証拠金として確保され、残りの6000円分が余剰資金となります。
対して、1000倍の場合は100円が証拠金として確保され、残りの9900円が余剰資金となります。
当然ながら余剰資金が多い方が安全そうだというイメージはすぐにつくと思います。
仮に強制ロスカットラインが証拠金維持率100%(青と赤の境目)のところだとすると、含み損が余剰資金を超えた瞬間に強制ロスカットとなります。
最大レバレッジ25倍の場合は、-6000円の含み損で強制ロスカット。
対して、最大レバレッジ1000倍の場合は、-9900円の含み損まで耐えられます。
ほら!最大レバレッジが高い方が強制ロスカットに遭いにくいのが一目瞭然ですよね!
一応、それぞれのロスカットレートも書いておきます。
最大レバレッジ25倍
-6000円(含み損)=1000通貨×-6円⇒100-6=94円/ドル
最大レバレッジ1000倍
-9900円(含み損)=1000通貨×-9.9円⇒100-9.9=90.1円/ドル
これが、最大レバレッジが高い方が安全かつ少ない資金での取引を可能とする理由です。
ただし、強制ロスカットになった場合に関しては、証拠金分しか残らないので最大レバレッジが高い方がダメージが大きくなります。
ちなみにですが、各計算内容も記載しておきます。
(証拠金)=(レート)×(取引通貨量)÷(最大レバレッジ)
(余剰資金)=(口座残高)-(証拠金)
(実効レバレッジ)=(レート)×(取引通貨量)÷(口座残高)
【最大レバレッジ25倍の場合】
証拠金 :100円/ドル×1000通貨÷最大レバレッジ25倍=4000円
余剰資金 :口座残高10000円-証拠金4000円=6000円
実効レバレッジ:100円/ドル×1000通貨÷口座残高10000円=10倍
【最大レバレッジ1000倍の場合】
証拠金 :100円/ドル×1000通貨÷最大レバレッジ1000倍=100円
余剰資金 :口座残高10000円-証拠金100円=9900円
実効レバレッジ:100円/ドル×1000通貨÷口座残高10000円=10倍
実効レバレッジは高いと危険!!
次は実効レバレッジについてです。
こちらが高いと危険と言われるレバレッジです。
前項目のメモ中の実効レバレッジの部分がそれに該当します。
口座残高に対して、持っているポジションの合計評価額の倍率を表しています。
極端な例ですが下図のような状態は、間違いなくハイレバレッジです(笑)
1ドル=100円とすると、口座残高が10000円しかないのに、9000000円分のドルを持っている状態です。
最大レバレッジ1000倍の口座で実効レバレッジ900倍となります(笑)こんな状態だと余剰資金も少なく、含み損が増えるのも一瞬なので、少しでも逆行されたら、その瞬間に終わりですね(笑)いわゆるハイレバで危険と言われる状態です!
要は、“レバレッジが高い=危険”と言うのは実効レバレッジの倍率が高い時のことです。
“実効レバレッジが高い”に関しては、証拠金が残高いっぱいになるほどの通貨量で取引している状態のことなので、最大レバレッジが25倍であろうと1000倍であろうとそのギリギリでまで持てる通貨量で取引していたらどちらも同じように危険です。
どうでしょう?上記の様に最大レバレッジと口座残高に対する取引量を表すレバレッジは、同じレバレッジと呼ばれ、さりげなく使われますが全然違うものを指しているのがお分かりいただけましたかね?
ちゃんと理解していないと結構、混同するんですよね~(^^;
ここが混同されていて最大レバレッジが高い海外ブローカーは、国内ブローカーより危険と言う間違ったイメージがついたのだと思います。
皆さんは、上記を理解した上で、安全にトレードするようにしてくださいね!
管理人がメインで使用している最大レバレッジ888倍のブローカーは、こちら